新聞記事(2002年) ポケモンファンサイト ポケサテ!

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明治製菓など製品自主回収 無認可香料 2002/6/6 産経新聞 夕刊

 協和香料化学の茨城工場が出荷していた香料に違反物質が含まれていた問題で、明治製菓とカネボウフーズは5日、関連製品の自主回収を始めたと発表した。
 明治製菓は「ポケモンキャラメル」のほか、ココアやバランス栄養食品など計約240万個。回収に伴う費用は約3億円という。
 カネボウフーズは「マイルドチョコ」のうち「ストロベリーショート」を回収する。



ウルトラマン消えて、ポケモンが代役 2002/6/18 夕刊フジ

 TBS系「ウルトラマンコスモス」(毎日放送制作)の主演俳優(21)が暴行・恐喝容疑で逮捕された事件は、子供たちに人気の菓子パンにも影を落とした。
 第一屋製パンは逮捕された14日、「ウルトラマンコスモスパン」のCMを、同社商品の「ポケモンパン」のCMに差し替えることを決めた。
 「−コスモスパン」のCMでは、逮捕された俳優が、主役のムサシ隊員の姿でパンを持ち、変身ポーズをとって登場するシーンがあった。CMはTBS系の番組枠で流されていたが、協議の結果、他局ながらテレビ東京系のアニメ「ポケットモンスター」のキャラクターを取り入れた同社商品、「ポケモンパン」のCMに差し替えることに。
 「−コスモスパン」は、おまけについてくる「カード」が人気を集め同社の売上高の2%を占める人気商品。当面は販売や、30日までを期間としたプレゼントキャンペーンは続けるが、ヒーローの真似をしてパンをほうばっていた子供たちの夢は奪われた。



マンガ・アニメ世界へ…(13)
キャラクターは「金の卵」
2002/6/19 日本経済新聞 夕刊

ポケモン掘り当てた男の勘

 ポケットモンスター(ポケモン)のキャラクターは漫画ではなく、ゲームソフトから生まれた。ゲームソフト会社ゲームフリーク社長の田尻智(36)と、同ソフト企画・開発会社クリーチャーズ社長(現ポケモン社長)の石原恒和(44)が中心になって作った任天堂の携帯ゲーム機「ゲームボーイ」のソフトだ。
 ゲームボーイの通信機能を使い、151種類(現在は251種類)のポケモンを対戦させたり、捕まえたポケモンを友達同士で交換するという斬新なアイデア。中学生のときからのゲームマニアで各種ゲームのノウハウを知り尽くした田尻が、石原らの後押しを得て試行錯誤の末、6年もの歳月をかけて完成させた。発売は1996年2月。
 当初の売れ行きは芳しくなかった。任天堂が新型ゲーム機「NINTENDO64」の販売に力を入れる一方、ソニーが「プレイステーション」を投入しゲーム機分野に本格進出するなど、業界の話題は既存の「古い」ゲーム機であるゲームボーイから離れていた。
 そんな中で一人、石原らの説明に積極的に反応した人間がいた。小学館キャラクター事業センター長の久保雅一(42)だ。当時、少年漫画雑誌「コロコロコミック」の副編集長だった久保は、お年玉や小遣いの分析から小学生は高額な新型機のソフトより低価格のゲームボーイのソフトの方が買いやすいと見ていた。
 加えて珍しいポケモンを集めたり交換するというアイデア。「それって子供が一番好きなことじゃないか」。そう思った久保は、ゲームソフトの発売時に別冊「コロコロコミック」でポケモンのキャラクターを使ったギャグ漫画の連載を始めた。ゲームと漫画のメディアミックスだ。
 さらに2カ月後、同誌上で151種類目のポケモン「ミュウ」を抽せんで読者にプレゼントすることにした。「ミュウ」はもともとゲームソフトのバグ(欠陥)で、操作の仕方によって突然画面に現れる。それが「幻のポケモン」として子供たちの間でうわさになっていた。
 バグは本来修正が必要なはずだが、めったに現れない「幻のキャラクター」ほど子供を魅了するものはない。田尻、石原、久保らはそこを逆手にとってプレゼント作戦を実施した。
 反響は予想以上で、20人の当選枠に78,000通も殺到した。7月にも100人のプレゼントに8万通の応募があった。ポケモンソフトの出荷もこれをてこに急上昇した。「次に子供たちは動画を見たがるはずだ」と久保は任天堂にポケモンのテレビアニメ化を提案した。アニメを加えて相乗効果を高め、ポケモンブームを巻き起こす狙いだ。
 他社に先駆けてアニメ製作を手がけることで、ポケモンの版権管理で優先権を得たいという思いもあった。当時、任天堂はどの雑誌社にもポケモン情報を提供する姿勢だった。ポケモン人気の台頭を見て、他の出版社や広告代理店が漫画やアニメの製作に乗り出しキャラクター商品の版権を押さえる可能性もあった。
 「ポケモンは大きなキャラクター事業になる」という久保の勘がアニメ化の提案を急がせた。そして実際のビジネスの規模は久保の予想をはるかに超えるものだった。



マンガ・アニメ世界へ…(14)
キャラクターは「金の卵」
2002/6/20 日本経済新聞 夕刊

TV、カード…ブーム増殖

 任天堂やポケモン制作者の田尻智、石原恒和など原作者側はポケモンのテレビアニメ化に慎重だった。アニメが不評だとゲームソフトの評判まで悪化する危険があるからだ。だが小学館の久保雅一は「毎週アニメが出ることでポケモンの人気が持続する」と任天堂側を説得した。
 当時、久保は田宮模型の自動車模型「ミニ四駆」について漫画、テレビアニメとの連動企画を実施しミニ四駆の人気と収益の拡大に貢献していた。その実績と熱意が原作者側を動かしアニメ実施が決まった。
 1997年4月、テレビ東京などで放送を開始すると、評判は着実に広がっていった。この年の夏は久保が企画したミニ四駆の劇場映画が公開された。それが成功裏に終わる秋口にミニ四駆ファンの興味がポケモンに移る――。この久保の予測はすぐに崩れた。
 ポケモンのアニメは当初から10%の視聴率を記録し6月には14%と上昇、ミニ四駆映画も順調ではあったが、その人気を上回った。「自分でライバルを作ってしまった」と久保は苦笑する。
 視聴率は11月には18.5%まで上昇した。しかし12月に入ってポケモンの番組を見ていた子供たちがけいれんなどを起こすという事故が発生、放送が中止された。ストロボや急激な背景色の切り替えによる光過敏性発作が原因で「人気が終わるのでは」という危機感が広がった。だが光の点滅などを制限するガイドラインを放送界が決定、翌年4月には放送再開にこぎつけた。
 ポケモンの放送を続けてほしいという要望が子供たちの間で強かったことも幸いした。「湯山邦彦監督のストーリーと絵の描き方が良かったからです。やはりアニメは監督の力が大きい」と久保は言う。かわいらしいと漫画で人気の高かった「ピカチュウ」をポケモンのメーンキャラクターにしたのも受けた。
 高視聴率はゲームソフトの売れ行きを加速した。ポケモンソフトの累計出荷本数は放送を始めて1年後の98年3月には約900万本に達した。また永谷園のポケモンカレーがヒットするなど、キャラクター商品も拡大した。
 さらに力ードゲームの投入が相乗効果を増幅した。このゲームは多数のカードから好きなカードを60枚選び、ポケモン同士を戦わせる。戦わせるポケモンがいなくなったり、カードがなくなると負けとなる。複雑なルールがあるが、ゲームソフトとつながっているため、子供たちはすぐに興味を示し、カード収集の楽しさもあって売れ行きは急速に伸びた。発売半年後の97年3月までに約9,000万枚を出荷、その後1年間で5億枚を出荷した。
 カードを作ったのは石原だ。筑波大学大学院でビデオ画像制作やコンピューター芸術を学んだ多彩なプロデューサーは、内外のゲームにも精通し、ポケモンのゲームソフトの完成時からカードゲームの構想を練っていた。「ゲームの幅と奥行きの深さ、収集の楽しさから必ずヒットすると思っていました」
 一連のメディアミックスによる好循環。だが事業が国内にとどまっている間は、エネルギーの大きさはまだ限定的だった。それほど海外のポケモンブームは大きかった。



マンガ・アニメ世界へ…(15)
キャラクターは「金の卵」
2002/6/21 日本経済新聞 夕刊

ピカチュウ地球を駆け巡る

 米国でのポケモンのキャラクタービジネスはテレビアニメのヒットから本格化した。1998年9月、全米9割の世帯をカバーする101のテレビ局で放送を始めると、子供たちから大きな反響が生じた。「探検の旅とポケモンの収集」という昆虫採集に似た遊びは洋の東西を問わず子供の好きな世界だった。
 前後して任天堂の携帯ゲーム機「ゲームボーイ」のポケモンソフトとポケモンカードゲームが発売され、ポケモンは米国全土に広がった。「『ピカチュウ』をはじめ多くのポケモンはかわいい。『ピー、ピカチュウ』というだけで言葉をしゃべらないためペットのように好かれた」と小学館キャラクター事業センター長の久保雅一は分析する。
 残酷なシーンも少ないことから親の評判も良く、99年11月に劇場アニメが全米3,000館で公開されるや人気は頂点に達し、興行収入は8,500万ドルに達した。ゲームソフトやカードにも顧客が殺到し珍しいカードには通常価格の何百倍ものプレミアムがついた。
 ポケモン熱はアジア、欧州にも急速に広がった。今年1月末でテレビアニメは世界68カ国で放送。映画は40カ国で公開した。ゲームボーイ用ソフトの累計出荷本数は今3月末に世界で7,400万本、カードゲームは120億枚。食品や文具などのキャラクター商品は世界で数十万アイテムに達した。ポケモン関連産業は国内だけで累計1兆円を超え、海外は国内をさらに大きく上回る。まさにキャラクタービジネスのビッグモンスターだ。
 ポケモンの特徴はミッキーマウスや鉄腕アトムなどと違いキャラクターの原作者が1人(1社)に集約されていない点にある。ゲーム作家の田尻智、プロデューサーの石原恒和をはじめ久保や任天堂の担当者など多数の人間と企業が関与してできた複合体だ。
 そのチームワークが強みでもある。漫画やアニメの企画からゲームソフトの通販などを企画し「自分が何屋なのかわからない」という久保や、石原の肩書の枠にとらわれない活動がポケモンの世界を広げてきた。
 だが、キャラクターの寿命を永続化するには統一的な管理も必要だ。このため2000年10月に任天堂やクリーチャーズなど関係会社が出資してポケモン・ブランドを集中管理する会社「ポケモン」を設立、石原が社長に就任した。
 ポケモンも最近はかつての勢いはない。だが、石原は「それは新作のソフトやアニメが出ていないことが原因。ニューモデルの出る直前の乗用車と同じで、今秋には解消します」と余裕の表情だ。今秋には新型機のゲームボーイアドバンスに対応した新作ソフトを発売、それに先立って7月には最新作のポケモンアニメを劇場公開するからだ。
 「キャラクターをきちんと管理すればポケモンはミッキーマウスなどに匹敵する長期的なブランドとして発展する」(石原)
 ポケモンを追って様々なキャラクタービジネスが展開されている。それは自動車や電子産業に続く新たな日本ブランド構築の胎動なのかもしれない。



情報ファイル
JR東日本が“ポケモン”ラリー
2002/6/20 日本工業新聞

 東日本旅客鉄道(JR東日本)が8月3−18日の毎日。ラリーキット引換券(限定6万枚)を購入。山手線5駅とポケモンセンタートウキョーに設置された6会場を回り、アドベンチャーコーナーでゴール駅を探すヒントを入手する。ゴールすると達成記念のポケモンサイフをプレゼント。また、6種類のオリジナルポケモンカードも入手できる。(TEL0180・993・445)



ポケモン映画公開でクルーザー就航
横浜大桟橋
2002/7/1 サンケイスポーツ

 13日公開のアニメ映画「劇場版ポケットモンスター 水の都の護神」「ピカ☆ピカ星空キャンプ」の公開を記念した「ポケモンクルーズ」が、20日から出航する(8月31日まで)。横浜市中区の横浜大桟橋でテープカットが行われた。「ピカ☆ピカ−」のオープニングテーマを歌う吉本興業のユニット「ポケモン5」(雨上がり決死隊、DonDokoDon、山田花子)が参加した。



ネット・システムこう使う
ポケモンのECサイト
2002/7/19 日経産業新聞

・消費者動向読み取る ・会員制サービス強化

 任天堂の人気ゲームソフト「ポケットモンスター」に関連したキャラクター商品を専門に扱う電子商取引(EC)サイト「ポケモンセンターオンライン」が好評だ。2001年3月の開設以来、商品を購入した利用者は累計で6万人を超えた。サイトを開設する任天堂の関連会社ポケモン(東京・中央、石原恒和社長)はデータベース機能充実やポイント制導入のためサイトをほぼ全面的に改良、24日に新規オープンする。
 特定のブランド品やキャラクター商品を扱うECサイトは、来場者の目的がはっきりしているため、人気サイトに育てるのは比較的簡単だ。同サイトの場合も、東阪で同社が運営する直営ショップ「ポケモンセンター」は休日には行列ができるほど。店舗でしか購入できないオリジナル商品もあり、遠隔地の顧客にも購入してもらうにはEC事業への進出は必然だった。
 サイト改良の最大のポイントはデータベースを活用したマーケティング機能の充実だ。ひと言でポケットモンスターといっても、そのキャラクターは現在521種類あり、新作ゲームなどの発売に合わせ、さらに増殖していく。キャラクターごとにカードや人形、文具などの商品があり、「毎週にように新商品が発売される」(竹尾純子・販売本部eコマース部長兼経営企画部WEB担当部長)。数え切れないほどの商品の販売情報から消費者動向を読み取り、次なる戦略を立案するにはデータベースの活用が不可欠になる。
 従来はサイトを訪れて商品を購入するという単純な仕組みだったが、今後はポイント制を本格的に導入するなど会員制サービスの充実を図る。データベース活用には会員の属性情報と消費行動を関連付けて分析する必要があるためだ。データベースの分析結果をもとに、会員にはし好に合わせ、新商品情報などのメールが届く。
 商品の性格上、子供の要望を聞いて親がサイト会員になって商品を購入するケースが多い。このため、同サイトでは秋ごろには親と子供が同時に会員になるような仕組みを計画中だ。
 入会時に子供のいる会員には子供の情報を同時に入力してもらうようにする。商品情報は子供あてに届けることになるが、一方的に子供を照準とするのではなく、ある程度の情報をまとめて「お子さまにはこうした情報をお送りしています」といった保護者情報を届けるようにする。子供からいくら支持されていても、パソコンや財布のひもを握っている親から見放されれば終わりで、こうした問題が起こらないようにする。将来的にはサイト上で親と子供がコミュニケーションをとれるような仕組み作りも考えていく。
(松田拓也)



復活の秘訣5 トレーディングカード 2002/8/1 読売新聞 朝刊

米上陸「ポケモン」火付け役

 「気に入ったカードを見つけたら、友達と交換するんだ」
 米カリフォルニア州サンノゼに住む小学5年生のカイル・サントス君が集めたポケモンカードは、400枚を越える。中には1,000枚以上を集めた友達もいるという。
 ポケモンカードとは、1999年1月に発売された日本製人気アニメ「ポケットモンスター」を題材にしたトレーディングカードのことだ。アメリカの子供たちの間でも、任天堂のゲーム機ゲームボーイのキャラクターやテレビアニメとしてすでに知名度が高かったこともあり、日本に続いて爆発的な人気を呼んだ。
 アメリカの子供たちの間ではもともと、大リーグやアメリカンフットボール、バスケットボールなどのプロスポーツ選手を絵柄にしたトレーディングカードを集める伝統があった。しかし、最近ではビデオゲームなど、遊びの多様化に加え、人気カードはマニア間で1枚数百ドル(数万円)単位の高額で取引されるため、もっぱら大人の趣味に形を変えていた。
 こうした中で、ポケモンカードが再び子供たちの心をつかんだのは、「新しいゲーム性を持たせたから」と、カードを販売しているウィザード・オブ・コースト広報のジュディ・メドロックさんは分析する。
 ポケモンカードは、カードに描かれたモンスターがさまざまな力を持ち、この力をパワーアップさせるエナジーカードなどの特別なカードを駆使して、相手のモンスターと対戦できる新たな“仕掛け”があり、それが子供たちの心を捕らえた。
 娯楽関係の販売、調査をしている米ICV2によると、ポケモンカードの販売額は、1999年に約5億ドルを記録し、発売1年目で野球カードの新カード販売額(同年は約4億2,500万ドル)を上回り、2000年も約5億6,800万ドルと伸ばした。
 その後、今年3月には、やはり日本の人気アニメ「遊戯王」のトレーディングカードも発売された。遊戯王は、米国内でも昨秋からテレビアニメの放送が始まっており、高視聴率番組に成長している。
 ポケモンカードや遊戯王カードは、まずアニメとして圧倒的人気を確立し、それに支えられて子供たちに受け入れられたという点が共通する。
 また、遊戯王カードの販売元アッパー・デッキ・エンターテインメントのジェーク・ゴンザレスさんは「カード収集は古くからアメリカに根付いている伝統。新しいカードを受け入れる素地があった。」と指摘し、伝統とアニメ人気を融合させるため、日本の人気アニメを積極的に開拓したと明かす。
 一方、ポケモンカードなどのお陰で、野球カードなど従来型カードの人気も復活しつつある。オール・アメリカン・スポーツカードのオーナー、フランク・ロペスさんは「イチロー選手の活躍なども下支えとなっている」と、日本人気さまさまの口ぶりだ。
 ポケモンや遊戯王などによって再燃したカード人気は、伝統的な収集の楽しみに加え、カードを使ってゲームも楽しめるという新たなジャンルを子供たちの間に定着させたという。



ポケモンパン人気に陰り
一パン、最終赤字15億円6月中間
2002/8/26 日経金融新聞

 第一屋製パン(2215)が23日発表した2002年6月中間期の連結決算は、最終損益が15億円の赤字(前年同期は3億100万円の赤字)だった。「ポケットモンスター」の人気に陰りが出て、キャラクター商品の菓子パン販売が減少。工場の建て替えに伴い、固定資産除却損6億円を計上したことなども響いた。
 売上高は前年同期比5%減の309億円。パンの売り上げは177億円と同15%減少した。食パンは微減だったが、菓子パン販売が落ち込んだ。連結経常利益は5億4,500万円の赤字(前年同期は1億7,200万円の赤字)だった。
 2002年12月通期の連結最終損益は11億円の赤字(前期は19億円の赤字)を見込む。連結経常損益は10億円の赤字(前期は13億円の赤字)となるが、社宅売却で約10億の特別利益を計上。最終損益の赤字幅は中間期より縮小する。



ポケモンブーム 盛り返しへ躍起
テレビ東京 ファン拡大ねらい衣替え
2002/10/1 産経新聞 朝刊

 愛らしいピカチュウなどのキャラクターで一世を風靡したアニメ『ポケットモンスター』(テレビ東京系、木曜後7:00)の人気にかげりが見えている。夏休み公開の劇場版は観客動員が昨年より100万人も少ない約235万人で、テレビ視聴率もピーク時と比べ半減した。番組は秋からリニューアルを図り、ゲーム版も3年ぶりの新作が11月に発売されるなど、関係者は人気の盛り返しに必死だ。
 アニメ版『ポケモン』は平成9年4月に始まり、同年11月には最高視聴率18.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。子供たちが視聴中に倒れる事故もあったが、10年夏の劇場版は670万人を動員、配給収入41億円の大ヒットとなった。
しかし夏恒例となった劇場版の動員は翌年から560万、450万、337万人―と減少し、今夏の成績は235万人、配収は15億円。視聴率も9月26日の放送が8.3%、前の4週平均は8.5%にとどまっている。
 人気の下降について、テレビ東京は「長く続いたためにコアなファン層以外を取り込めなくなってきた」と分析。11月から「従来の物語と連続させながら、今までポケモンを知らなかった人も楽しめるアニメにする」としてリニューアルを行い、火曜午後7時の再放送枠もバラエティー風の『週刊ポケモン放送局』に衣替えする。
 また、任天堂ゲームボーイアドバンス用ソフトとして『ポケットモンスタールビー』『同サファイア』が11月、ポケモン社から発売。アニメと連動しつつ、新しい作品世界を展開する。
 数字が下降しているとはいえ、まだまだ根強いポケモン人気。「なんとかブームを盛り返したい」(テレビ東京)と関係者は力を込めている。



『ポケモン』衣替え
テレ東 来月から
2002/10/19 東京新聞 朝刊

 世界的大ヒットアニメ「ポケットモンスター」(テレビ東京)がリニューアルし、11月21日から「ポケットモンス夕ーアドバンスジェネレーション」として新たにスタートする。
携帯型ゲーム機のソフトを基に、1997年4月に始まった「ポケモン」は、架空の動物と子どもたちの友惰を描き、日本だけでなく、全米などでも大人気となった。現在は世界68カ国で放送中という。
 新アニメでは、主人公・サトシはそのままだが、友人のカスミやポケモンたちと別れ、ピカチュウだけを連れ再び旅へ。初心者ポケモントレーナー・ハルカと出会う。
 ハルカの登場で、これまでの世界観を知らない視聴者も最初からポケモンワールドを体感できるような内容となることから、新たなファン獲得が期待できるという。
 新アニメは11月21日発売の新ゲームソフトと連動しており、ゲームと同じ新しいポケモンもアニメに登場する。
 テレビ東京の放送は11月21日スタート、毎週木曜午後7時から。



第一屋製パン
キャラクターパン 「鉄腕アトム」起用
2002/11/18 日経産業新聞

「ポケモン」級に育成

 第一屋製パンはキャラクター菓子パンの新商品「鉄腕アトム」シリーズを発売する。最盛期には売上高の4分の1を稼いだ「ポケットモンスター」シリーズに並ぶ商品に育てる。ストーリー上で来年4月に誕生日を迎えるアトムは新たなTVアニメの放映が決まっているほか、各社がキャラクター商品を企画しており、今後人気がさらに高まると判断した。

 12月1日に「鉄腕アトムジェットでシュー!ロールバナナ」などパン2品と蒸しケーキ2品を発売する。蒸しケーキにアトムの「鉄腕」に ちなんで鉄分を加えるほか、頭脳明せきなお茶の水博士のイメージに合わせDHA(ドコサヘキサエン酸)を添加する。
 全商品におまけとして「カードフィギュア」をつける。カードは縦5センチ、横4センチのプラスチック製。中央部に抜き型になったアトムなどキヤラクターのフィギュア(人形)がある。フィギュアは本体から取り出して立体的に組み立てられるほか、再びカードにはめ込んで保存や交換が可能。
 価格は各120―130円。商品数は半年以内に10種類程度まで増やす。発売に合わせカードホルダーが2,000人に当たるプレゼントキャンペーンも実施し、当面は月間売上高1億円を目指す。
同社はポケモンを使ったパンや蒸しケーキがヒットし、2000年12月期には同シリーズだけで約120億円(出荷ベース)を販売。現在同シリーズの売り上げは年間40億円程度まで減っており、業績悪化の一因になっている。アトムシリーズの商品化で盛り返したい考え。  原作者の手塚治虫氏がストーリー上で設定したアトムの誕生日は2003年4月7日。これに合わせ、下着メーカーなど約60社が「アトム・ドリームプロジェクト」としてキャラクター商品の販売などを企画しており、第一パンもその一社。



知財攻防 ライセンス管理(上)
ポケモン長寿化作戦
2002/11/21 日経産業新聞

版権一括管理会社 始動 ゲームや番組リニューアル

 「ポケモン(ポケットモンスター)」を世界を代表する長寿キャラクターに育てようという戦略が動き出した。ライセンス管理をポケモン(TPC、東京・中央)に一元化し、ゲーム、テレビ番組、グッズ販売で相乗効果を狙う。関連市場が3兆円ともいわれる「ポケモン」は、米ウォルト・ディズニーの「ミッキーマウス」のような巨大な存在になれるのか。

 21日、2年ぶりに「ポケモン」の携帯ゲーム機用新作ゲーム「ルビー」「サファイア」が発売される。5年間続いたテレビアニメ番組でも、テレビ東京系の放送網が「サトシ」「ピカチュウ」以外の登揚人物を一新した新シリーズ「アドバンスジェネレーション」を同日から放映する。
 新ゲームと連動性を高め「初めての視聴者でも楽しめる内容にする」(テレビ東京)という。
 16、17日には全国13カ所で販促イベントを開催。東京・台場の会場では、2日間で約3,600人が訪れ、新キャラクターとの写真撮影やイラストコンテストに興じ、根強い人気を裏付けた。
 一連の活動を仕切ったのがTPCだ。任天堂、クリーチャーズ(東京・中央)、ゲームフリーク(東京・世田谷)の原著作権者3社などが2000年10月に設立した「ポケモン」のライセンス管理会社だ。ゲームやアニメ、グッズなど各事業で「ブランドを統一し、価値を増大させる」(同社)役割を担う。
 1996年2月にゲームから生まれた「ポケモン」はカードゲーム、アニメ、映画に展開し国内の関連市場は約1兆円。全世界では3兆円に達するとみられる。しかし「誕生から5年で世界中に広がった結果、ビジネスを把握するのが難しくなった」(TPC)。
 人間の言葉を話し、野球に興じ、自動車も運転する「ピカチュウ」――。海外で「ポケモン」のキャラクターが一人歩きし始めた。本来「ピカチュウ」は「ピカ」としか鳴かず運転もしない。
 キャラクターを勝手に改変されると、ブランドイメージが崩れ消費者が混乱、長期的には事業に悪影響を及ぼす。
 しかし国内外とも関与企業が多岐にわたり「キャラクターの無断改変・使用の迅速な取り締まりができなかった」。アニメ関連の版権を管理する小学館プロダクションの久保雅一氏は「一元管理」の重要性を語る。
 TPC誕生のニーズはまさにここにあった。また巨額の収益を生む「素材」だけに、日本での一本化作業では当事者の思惑が交錯した。
 当初、ゲームで地味に誕生した「ポケモン」が爆発的な人気を獲得したのは雑誌、アニメとの「メディアミックス」戦略によるところが大きい。そしてアニメ事業では原著作権者3社以外に、小学館グループ、テレビ東京、番組放送枠を持っていたジェイアール東日本企画が絡んでいた。
 特に小学館グループはコミック誌「別冊コロコロコミック」で「ポケモン」漫画を連載し、任天堂にアニメ化を働きかけた“功績”もある。このため任天堂はTPCへの権利管理事業の集約に際して、既得権益を持つ各社に配慮。アニメでは小学館プロにライセンス窓口の業務を委託した。
 アニメ視聴率、映画の興行成績も一時の圧倒的な数字から最近は低下傾向にある。TPCは来年夏に公開予定の「ポケモン」映画・第6弾では、ゲーム、テレビ、雑誌とのメディアミックスを加速、再び「黄金期」を築く狙いだ。
 「ポケモンを実際に体験できる場」であるグッズ販売店「ポケモンセンター」の世界展開にも乗り出す。現在、国内3ヵ所、米ニューヨークにあるが、将来はさらに出店を加速する方針。
 ディズニーは「ミッキーマウス」(1928年生まれ)と触れ合える「ディズニーランド」を日米欧で展開し、成功を収めた。「ポケモン」でもテーマパーク構想が一時浮上したが、TPCはディズニー戦略と一線を画しながら、長寿キャラクターの確立を模索している。
(上原正詩)



知財攻防 キャラクター編(上)
版権で一攫千金を狙え
2002/12/12 日経産業新聞

カードや雑貨 異業種が乱入

アニメ、マンガ、ゲームソフト。日本が世界に誇るコンテンツ(情報内容)の主人公であるキャラクターが、巨大なビジネスに変身し始めた。ゲーム会社、商社、広告代理店など多彩なプレイヤーが世界を舞台に、「和製キャラクター」の売り込みに奔走する。
 日本で累計35億枚を売った人気カードゲーム「遊戯王」が世界進出する。コナミは今月英国で、来年はフランス、ドイツ、イタリアなど欧州各国で発売する。今年2月発売の米国でも好調だ。欧米で今期185億円の売り上げを見込み、永田昭彦専務は「国内ブームは一服したが、今年のクリスマス商戦は海外で稼ぐ」と意気込む。
 カードの海外事業は、テレビでのアニメ遊戯王の放送開始と連動している。「キャラクター商品の成功のカギはマンガやアニメとの相乗効果」(同)。強みは消費者の趣向に敏感な玩具メーカーとしての提案力だ。
 98年、コナミの版権担当者はマンガ遊戯王の作者・高橋和希氏と知り会った。集英社の「少年ジャンプ」で連載中だったが、事業コンセプトは模索中。コナミはカードゲームの発売と共に、マンガもカードゲームに絞ることを提案した。主人公が戦いに使うカードを読者が購入できる点が受け、人気が爆発した。
2000年春にテレビアニメ化されると販売に拍車がかかり、類型売上高は1,000億円に。いまや同社の売上の1割強を占める。
 昨年からヒットを続ける「ベイブレード」。テレビアニメの製作資金を調達し、ビデオ化、玩具などへのキャラクター使用の版権管理を手がけたのは三菱商事だ。2000年2月にハドソンから買収した子会社ディーライツ(東京・干代田)が実動部隊である。
 ベーゴマの現代版であるベイブレードは、昨年のクリスマス商戦などで累計3,000万個を売った。
 ディーライツの版権収入も30億円と買収時の予想を上回る。
 三菱商事は商社の強みである各業界とのパイプを活用。出資先のローソンでは映画チケットや玩員の限定商品を発売した。ディーライツの山本簑也社長は「アニメ市場の1,800億円に比べ、玩具・雑賃などキャラクター市場は10倍以上、版権ビジネスは商社にも魅力ある分野」と話す。
 キャラクター・データバンク(東京・新宿)によると国内のキャラクター商品市場は「ポケットモンスター」のブームが最高潮だった1999年に2兆円を趨えた。その後縮小しているが「欧米や中国・アジアを加えれば、世界規模で拡大が続く」(同社)と見る。
 アサツーディ・ケイ(ADK)も7月、長寿番組「サザエさん」などで知られる老舗アニメ制作会社のエイケン(東京・荒川)を買収、子会社化した。「企画力・制作力を生かし、キャラクター事業を拡大する」(ADK)狙いだ。
 「漫画だけではもうからない」――。商社や広告代理店の攻勢に、版元も目覚めつつある。
集英社は今春、イトーヨーカ堂全店に少年ジャンプのキャラクター商品数十万点を出荷した。昨年末の感謝デー「ジャンプ・フェスタ」向け商品の在庫を一般販売したもので、ほぼ完売した。
 今年8月には同商品の直販サイトも開設。売れ筋は人気マンガ「テニスの王子様」の登場人物が着るジャージ(1万円)だ。同社では「高額商品でも飛ぶように売れる」と驚く。  本来出版社の強みは著作者である漫画家との関係にある。従来なら有力漫画誌を持っていれば求心力は保てたが、最近はマンガ家も当初からキャラクター展開を期待する。「対応できない出版社は捨てられる」(集英社)との危機感がある。
 一度火が付けば世界中で大きな果実を手に出来るキャラクタービジネス。ただ10年近い試行錯誤でやっとヒットした三菱商事は「大当たりはなかなか出ない」(ディーライツ・山本社長)と指摘する。ミッキーマウスは一日にして成らず。得意分野を見極め、長期戦略を立てなければ成功は得られない。
(渋谷高弘)




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